MauitcとカミハヤMAとでは何がどう違うのか?
MauticとカミハヤMAの機能差異について理解いただくことを目的としています
本記事は、MauticとカミハヤMAの機能差異について理解いただくことを目的としています。
(2022年1月現在での情報であり、今後においても記事内容自体が正しいことを保証するものではないことをあらかじめご了承いただければと思います。記事内容との乖離が発生次第、リライトしてまいります。)
まず始めにカミハヤMA自体をご存知で無い方もおられるかもしれませんので、簡単に説明します。
カミハヤMAとは、MauticをベースにAcquia社がサービス提供しているCampaignStudioのOEMとなります。
2019年5月にAcquia社がマーケティングオートメーション分野で最大のオープンソースプレーヤーであるMauticを買収しました。
ご興味ある方は、下記の記事より買収の意図や今後について纏められていますので、ご参照ください。
参照:https://dri.es/acquia-acquires-mautic-to-create-the-open-digital-experience-platform
オープンソースのMauticでは利用できないプレミアム機能を備えたMauticのフルマネージドSaaSバージョンとしてCampaignStudioがAcquia社より提供されました。
目次
1.MauticとカミハヤMAは同じではないのか?
2.MauticとカミハヤMAでは何がどのように違うのか?
3.どちらを選択すればよいのか?
4.最後に
1.MauticとカミハヤMAは同じではないのか?
結論からすると同じではありません。
提供している環境の違い以外に機能としての差異もあります。
まず、比較するためにMautic(v3.2.2)をhttps://github.com/mautic/mautic/releases/tag/3.2.2よりダウンロードを行い、レンタルサーバー上でMauticを利用できる環境を構築しました。(構築方法については、本記事では取り扱いません。)
カミハヤMAは、先に申し上げた通りAcquia社がMauticを買収し、オープンソースでは利用できないプレミアム機能を備えたMauticのフルマネージドSaaSバージョンのOEMです。
では、早速機能差異について確認していきましょう。
2.MauticとカミハヤMAでは何がどのように違うのか?
カミハヤMAは、オープンソースであるMauticでは利用できないプレミアム機能を備えたMauticのフルマネージドSaaSバージョンということでしたが、その違いをいくつかご紹介します。
①プラグイン管理のデフォルト数の違い
プラグインとは、MAと他アプリとの連携をノンコーディングで構築できる機能です。
標準でカミハヤMAには43種類ありますが、Mauticでは29種類と数の違いがあります。
②新規メールテンプレートの違い
新規メールテンプレートをノンコーディングで作成できる機能としてGUIで簡単に作成できるMailBuilder機能が用意されています。
カミハヤMAでは、BeeMailBuilderというビルダー機能が利用できます。
③システム設定機能の違い
③-1:メールサーバー環境の有無
カミハヤMAでは、メール送信に利用するサービスとして「Mautic」を選択でき、カミハヤMA利用料金にメール配信サービスの利用料金も含まれています。
Mauticでは、メール送信に利用するサービスとして「Mautic」の選択肢がありません。選択肢からSendgridやSparkPostなど利用するメール配信サービス提供者と別途契約が必要、もしくは自社でメールサーバーを構築して連携する必要があります。
③-2:cron設定の有無
カミハヤMAでは、例えばキャンペーン機能を利用する際にカミハヤMAサーバーに対してcron設定作業の必要がありません。
Mauticでは、phpサーバー側で各種cron設定が必要となります。
③-3:システム設定
Mauticには、アップデートの安定性レベルを「アルファ、ベータ、リリース候補、安定版」から選ぶことがきますが、カミハヤMAはアルファ、ベータ、リリース候補の選択はできません。
Mauticは、キャッシュ/ログ/画像ディレクトリのパス設定が必須となりますが、カミハヤMAはパス設定の必要がありません。
④ランダマイズ機能の有無
ランダマイズ機能とは、コンタクトの母集団からランダムに指定した数のコンタクトを抽出する機能です。
カミハヤMAには、ランダマイズ機能がありますが、Mauticにはありません。
⑤カスタムオブジェクトの有無
カスタムオブジェクトとは、コンタクトに紐づけることができる新たなテーブルを作成ができる機能です。
カミハヤMAでは、カスタムオブジェクトが利用できますが、Mauticでは利用できません。
逆にMauticにはあるが、カミハヤMAにはリリースされていない機能もあります。その点について少し記載します。
①会社詳細画面の下にエンゲージメントグラフが、MauticにはありますがカミハヤMAにはありません。
②アセット設定をカミハヤMAではできません。具体的にはアセットディレクトリのパス設定や最大サイズの調整、許可するファイル拡張子の増減設定をMauticでは設定可能ですが、カミハヤMAではできません。
③ContactListSettingsをMauticでは設定可能ですが、カミハヤMAでは設定できません。
(ContactListSettingsとは、コンタクト一覧をリストで表示する機能で、リスト項目の表示/非表示設定をMauticではできますが、カミハヤMAではできません。)
一方でSegmentSettingsがカミハヤMAでは設定可能ですが、Mauticでは設定できません。
(SegmentSettingsとは、一定期間において更新が発生していないセグメントを抽出する機能で、セグメント一覧画面から対象のセグメントがひと目でわかる機能です。)
3.どちらを選択すればよいのか?
機能面の差異については、ご説明した通りとなります。ではどちらを選択すればよいのでしょうか。
機能差異よりもフルマネージドSaaSサービスであるCamapaignStudioとオープンソースであるMauticをオンプレミスでのサーバー環境や自社で契約したレンタルサーバーなどで運用をしていく知識や、人的余力があるかどうかで選択するのが大切だと思います。
特に中小企業の情報システム部門におかれては、日々のセキュリティ対策含めたシステム運用を行う人材がそもそもいないなどの課題を抱えておられる企業も少なくないはずです。
Mauticのようなマーケティングオートメーションのシステムは、顧客情報の塊でもあります。大切な顧客情報を守るための自衛手段を自社の力だけで行うことには限界があるのではないでしょうか。
しっかりとシステム運用ができる場合には、Mauticを選択。その点をアウトソースしたい場合は、カミハヤMAを選択するのがひとまずの回答になると思います。
4.最後に
カミハヤMAで500 コンタクトからご利用いただけるサービスを提供しております。
小さく初めて大きく育てていかれたい中小企業様にこそカミハヤMAをご利用いただければと思います。